あらすじ
都内のごく平凡なサラリーマンの「僕」は、ある日営業からの帰りに昔住んでいた街を通りかかる。
当時の面影を微かに残したその街は「僕」が学生時代に深くかかわっていた3つのバンドに関する記憶をよみがえらせるのだった。
2004年以降の00年代の音楽を取り巻く状況とともに3つのバンドの軌跡と「僕」の成長を描く長編小説。
登場人物
「僕」
青森県から上京してきた都内のごく平凡な大学生。
柳とW3を結成する。
現在は都内のごく平凡なサラリーマン。営業職。
ある日新規取引先からの帰りに、昔住んでいた町を通りがかり、昔のことを思い出し始める。
2018年「現在」の「僕」のオールタイムベスト10アルバム
- The Velvet Underground & Nico / The Velvet Underground
- Jordan Comeback / Prefab Sprout
- Huts / The Blue Nile
- 『ハイファイ新書』相対性理論
- Endtroducing… / DJ Shadow
- For Emma Forever ago / Bon Iver
- Closing Time / Tom Waits
- Take Care / Drake
- There’s A Riot Goin’ On / SLY & The Family Stone
- Black Radio / Robert Glasper
2004年当時の「僕」のオールタイムベスト10アルバム
- The Stone Roses / The Stone Roses
- English Settlements / XTC
- (the best of) New Order / New Order
- The Queen Is Dead / The Smiths
- The Velvet Underground & Nico / The Velvet Underground
- The Bends / Radiohead
- 『Singles』フリッパーズ・ギター
- 『SAPPUKEI』Number Girl
- synchronicity / THE POLICE
- Ziggy Stardust / David Bowie
柳
「僕」と同じ大学の夜間部に通う長身のギタリスト。
長身で目は前髪で隠れがち。あまり人と話したがらないが言いたいことははっきり言う。音楽だけでなく文学や映画にも精通しており、出自も謎が多い。
サーストン・ムーアに雰囲気が似ている。
高岸
「僕」と同じ大学で同級生。石川県出身。
最初は「僕」同様の冴えない大学生だったが、持ち前の行動力でメキメキと頭角を現し始める。「僕」とバンドを結成する。バンド、StraySheepsのリーダー兼ギターボーカル。
錦 侑里(にしき ゆり)
石田さんや石崎さんの後輩。バンド、絶対安全毛布のボーカルと作詞を担当。
三重県出身。
石田ケイ
池袋にキャンパスのある大学の2年生。
リッケンバッカーベースを操り、バンド、エーテルワイズではメインソングライターでツインボーカルの一角を担う。
初期と中期のロキシーミュージックが好き。
群馬県高崎市出身で石崎さんと幼馴染。
石崎さん(ザッキーさん)
石田ケイの幼馴染でドラマー。大学も同じだが、付き合ってはいない。高校の時は柔道をやっていた。
硬派で筋肉質な見た目と裏腹に渋谷系やネオアコなどを好む。
プログレも好きでやたらとレパートリーにいれたがる。
石崎さんの2004年のアルバムオールタイムベスト10
- Third / Soft Machine
- Areazione/Area
- Fragile / Yes
- Reading, Writing and Arithmetic / The Sundays
- Love / Aztec Camera
- Steve McQueen / Prefab Sprout
- Huts/The Blue Nile
- 『深海』Mr. Children
- 『Review』GLAY
- 『女性上位時代』ピチカート・ファイブ
高良くん
八王子市の山に囲まれた私立大学に通う2年生でラッパー。
「僕」とモデルルームの看板もちのアルバイト先で知り合って「僕」がヒップホップにのめりこむきっかけを作る。
佐々木君
仙台の大学に通う「僕」の高校の時の友達で「僕」とバンドをやっていた。
ベーシストでバイク乗り。
「僕」に90年代以降のUK,USロックを教えた一人。
成戸由紀(なりと ゆき)
写真が趣味の「僕」のクラスメイト。
僕たちのバンドのスナップショットをよくとってくれていた。