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2021年12月、2022年1月の備忘録/Oh Yoko/Michael Franks/For Tracy Hyde/羊文学

今回も前回から2か月空いちゃいましたね。

年末に、夏休み最後の日に慌てて宿題をやる小学生みたいな気分で年間ベスト記事を作ってたから手が回らなかったのが原因です。

つくってみたものの、やはりモードは2021に向いてなかった様で、時間かけた割にはそんなに納得のいくものにはならなかったですが…。

今回ご紹介するものはそんな2021年の年間ベスト作成の傍らで、逃げるように沢山聴いていたアルバム、曲たちになってます。

2か月分たまってるのもありますけど、個人的にはなかなか充実したラインナップでした。

2021年11月の備忘録/土岐麻子/lyrical school/宇宙ネコ子/薬師丸ひろ子/トルネード竜巻

『I love you…』 Oh Yoko (2013年)

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エレクトロニカ、アンビエントなどのシーンで活躍してきた、光武理絵Will Longのデュオ、Oh Yokoによる2013年作。

アンビエントやニューエイジ的な音像の上で淡々とした歌やスポークンワーズが展開される一枚。

アルバムのジャケットにあるように、幼い頃や遠い昔の美しい思い出を想起させるようなうっとりするような美しさや静謐さを称えた楽曲群に浸ってしまう一枚です。

二人の出自から、インストメインかと思いきや、意外と歌ものも多いです。

とにかく光武理絵の声(これがめちゃくちゃいい声なんですよ)が一つの素材として満遍なく活用されてます。

雨音やスケートの滑走音、電車の出発音のサンプリングらしき音とか、日常にあふれている音やノイズが、上手く音楽化されているのも特徴です。

癒されるようなトラックだけじゃなくて、ノイジーな曲などもあり、実はアルバムのトーンは様々なんだけど、声を中心とした統一感が全体にあります。

このアルバムは個人的にも、この先長く聴きつづける一枚になりそうです。

おすすめは13曲目の「Ice skating in the dark」

『アート・オブ・ティー』マイケル・フランクス The Art Of Tea Michael Franks 1976年

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アメリカのシンガーソングライター、マイケル・フランクスAOR/ヨット・ロックの名盤として名高い一枚。

派手さはないんですけど、上品で丁寧で完成度の高いアレンジに引き付けられる名盤ですね。

完成度は高いんですけど、ちょっとけだるげにも聴こえる力の抜け具合が絶妙なボーカル、ユーモアやひねりがあってフックのある歌詞が、リスナーに緊張感を与えず、心地よく楽しめます。

ラリー・カールトンなどのクルセイダーズのメンバーに、ディビッド・サンボーンや、マイク・ブレッカーらが参加。

ストリングスアレンジはニック・デカロで、プロデューサーはトミー・リピューマと、当時のジャズ界の売れっ子や、AORのキーマンが参加してる豪華アルバムでもあります。

まあ、ケチをつけるとしたら、よくある70年代の地味なシンガーソングライターみたいなジャケットだけですね。

この地味さ加減が名盤の顔じゃないんで、損してる気がします…。

「Floor」 For Tracy Hyde

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The 1975の「She’s American」とアイドルソングをかけ合わせた様な曲でかなりのツボでしたね。

「She’s American」が持つポップで踊れるんだけど、どこか憂いのあるメロディーと、ある種のアイドルソングのみがもつ、その一瞬しかない切なさみたいなものが上手く融合されていてグッと来ちゃいます。

For Tracy Hydeはもともとは夏botのソロ・プロジェクトとして出発した5人組のバンド。

過去にラブリーサマーちゃんがボーカルとして在籍してたことでも有名。

現在ボーカルを務めるのはeurekaで、今回紹介する曲でも歌っています。

Tracy Hyde『小さな恋のメロディ』の出演で有名な女優で、そんなバンド名らしく、映画からの引用や映画的な描写も多いです。

アルバムも架空のサントラを意識して制作されていたりします。

『POWERS』羊文学(2020年)

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最近人気急上昇中のオルタナティブロックバンド、羊文学のセカンドアルバム。

バンドアンサンブルも勿論気持ちいいんだけど、塩塚モエカのボーカルが良いですね。

自分の声質で気持ちいい所をわかってる歌唱、メロディラインにやられます。

スリーピースのバンド編成でアレンジも基本バンドだけのシンプルさはあるんですけど、一曲一曲ちゃんと違う曲になってますし、それでいてアルバムに統一感もあって実は結構難しい事やってるんじゃないかなと。

ちょっとアルバムの頭二曲がちょっととっつきにくいので、聴いたけどぴんとこななった方は中盤、終盤から聴いてみていただければ。

おすすめは「砂漠のきみへ」「ハロー、ムーン -album mix」シングル・カットもされた「1999」

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