2021年11月の備忘録

2021年11月に個人的によく聴いていたもの、出会った音楽などを紹介していきます。

11月は企画もひと段落したので割と自由に色々と聴けましたね。

21世紀の邦楽についてあんまり真面目に追いかけてこなかったので、色々と聴きたいなと思って「21世紀の邦楽で、個人的に超名曲だと思うものを1人三曲まで教えてください」と呼びかけてSpotifyのプレイリストに追加お願いしたら、予想以上に集まってきて(700曲以上!!)、11月はそればっかり聴いていました。

という事で今回はそのプレイリストからの選出が多くなっています。というかまだ全部聴けてないので来月もそうなるかと思います。

「美しい顔」土岐麻子

CymbalsのボーカルでCMソングやCMのナレーションでも活躍している土岐麻子の2019年のアルバム『PASSION BLUE』からの一曲。

作り込まれたスムースなファンクポップナンバーなんですけど、そういう曲なら昨今沢山あって、それにはとどまらない「毒っ気」が歌詞やアレンジに施されてるのが癖になる一曲です。

最近のKIRINJIとかスティーリー・ダンとかにも通じるスタイルだと思います。

これは先ほど紹介したプレイリストで知った曲なんですけど、そんなポップさに潜む毒っ気にやられて何度も聴いていた一曲ですね。

まず設定が非常に面白くて、語り手の「わたし」は現在から100年後の未来の人物なんです。

その語り手が、2000年生まれで19歳の時に整形した主人公の祖母にあたる「彼女」について歌ってる歌詞になっています。

100年後から「あなたは本当はうつくしい」と歌いかけることで、「美」の概念は時と共に変化することを暗に示唆しているようですね。

「つれてってよ」lyrical school

ヒップホップアイドルユニット lyrical school の4枚目のアルバム『WORLD’S END』からのリードシングル曲。

これも冒頭で述べた例のプレイリストで知った一曲です。

アイドルっぽさのあるチアフルな曲であると同時に未知の出会いへの希望とあこがれを歌う切なさをたたえた曲になっていて、その塩梅がよくてずっと聴いてましたね。

キャラがちゃんとたってるメンバーそれぞれのラップも素晴らしいですし、何より韻の踏み方が90年代の日本のラップっぽい懐かしい感じがしてそれもいいんですよね。

その時代の邦楽ラップソングが個人的にもこのみなのでなかなかツボでした。

アイドル、ポップ、ラップ、その三つのいい所がうまく融合した、一粒で3度おいしい大名曲だと思います。

『君のように生きれたら』宇宙ネコ子

ジャパニーズシューゲイズ/ドリームポップの名盤として既に評判の2019年発表の7曲23分弱のミニアルバム。

これはTwitterでシューゲイズの名盤として紹介されてて知ったんですけど、恐らく今年初めて知って聴いたアルバムの中で一番ハマった一枚ですね。最近ずっと聴いてます。

シンプルで淡々としているんだけどツボを押さえた演奏に、親しみやすくて美しいメロディとジャケットにあるようなポップで可愛らしさのある歌声が特徴なんですけど、歌詞の内容は実は割とダーク。

描かれている内容自体は他人への憧れ(「君のように生きれたら」)だったり、過去の素晴らしかった人間関係や思い出(「Virgin Suicide」「Like a Raspberry」「Timeless」)なんですけど、それは主人公の今(または過去)の状況が惨めである事の裏返しになっています。

表には出てこない、または仄めかし程度にしか提示されない、今の主人公の苦しみ、悲しみが、美しい思い出や他人への憧れへの描写を通して、淡々と伝わってくるのがなんとも言えない味わいになっています。

また歌われている内容はエモーショナルなんですけど、歌い方も演奏も淡々とした「平熱の」パフォーマンスになっていて、それも現状に対する絶望や諦念を表してる様でなんとも切ないです。

おすすめです。

「Woman “Wの悲劇”より」薬師丸ひろ子

澤井信一郎監督の名作映画『Wの悲劇』の主題歌としてヒットした名曲。

これは80年代名曲ランキングで初めて知った曲ですね。

作詞松本隆、作曲呉田軽穂(ユーミン)編曲松任谷正隆という豪華な作曲陣だけあってとんでもない名曲なんですけど、なんと言っても薬師丸ひろ子の透き通るような歌声の物悲しい歌唱が素晴らしいですね。

この曲にどハマりしたので薬師丸ひろ子のベスト盤を聴いてみましたが、これ以上の曲はなかなかありませんでした。

ユーミンが他人に提供した曲のなかでもピカ一の出来だと思います。

「パークサイドは夢の中」トルネード竜巻

慶応義塾大学のバンドサークル出身で、2000年代に活躍したバンド、トルネード竜巻が2005年に発表したシングル曲。

残念ながら2009年に活動を休止してしまった彼らですが、当時から結構評価は高かったと思います。

ただ当時はバンド名からコミカルなテイストのバンドだと思ってて、全く聴いてなかったんですよね。

実際はこの曲のようにどちらかというとシリアスなトーンの本格的なバンドだったみたいです。

さて、この曲ですが「ばらの花」的な淡々とした曲調のポップロックで、個人的に非常にすきなテイストですね。

歌詞は恋愛をテーマにしてるんですけど、サビ部分の歌詞が秀逸です。

愛してるよと言ったり

すぐにさよならなんて言ったり

もうしないよと誓ったり

胸にすきま風が揺らいだり

違うなんて強がったり

なのに自分を責めてばっかり

恋愛で、うまくいってないときに起こりがちなことが羅列されていて、すごくやるせなくもあり、懐かしくもあるような感情を掻き立ててくるんですよね。

ところが歌詞はエモーショナルなんだけど曲調が落ち着いているので、必要以上に心がざわつかずに聴けるのが良いです。

久々にラブソングでグッとくるものを聴いた気がします。

歌詞は割とわかりやすいんですけど、タイトルになっている「パークサイドは夢の中」という一節だけ、意味がよくわからないんですよね。

なんとなく伝わってくる気もするんだけど、説明できない感じです。

だれかわかったら教えてください。

曲調もありそうなんだけど、実はそれほどない感じもいいですね。

2021年9月10月の備忘録はこちらから

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