以前お送りした、ロックに限定したオールタイムベストアルバムの邦楽版企画です。
基本的にはレギュレーションは前と同じですが、地域を限定したことで、前回のロックの名盤ベスト100では取りこぼした範疇のものも入っていたりします。
一方、たとえ代表作であっても、ロックよりは他のジャンルに入れたほうがふさわしかろうというものは除外しました。
たとえばコーネリアスは代表作の『ファンタズマ』や『Point』ではなく『69/96』を選出しています。
YMO、電気グルーヴなどのテクノポップ、エレクトロニカ勢も入っていないし、やや極端な例ですが、たまもロックという狭い枠組みに入れてしまってよいのかということで除外しています。
ということで前回のおさらいもかねて選出基準です。
・ギターを中心としたバンドミュージックを中心に選出しました。よってシンセなどの電子楽器や打ち込みなどの割合が多いものは除外しています。
・60年代や70年代のものはブルースや当時のR&B、50年代のロックンロールを下敷きにしたギター中心のバンドミュージックをロックと定義して、それに適うものを選出しました。
・80年代以降90年代まではそれ以前に確立されたロックから一部の要素を強調したり、そぎ落としたり、技術の進歩による音響的な効果を加えたりしつつも、60年代70年代的なロックのフォルムを一応引き継いでいるものを中心に選びました。
・2000年代以降は60年代70年代的なロックのフォルムに特に固執しているバンドではなく、あくまでもバンドという形態でギターを中心に表現を推し進めてきたアーティストを中心に選出しました。
・前述のロックの名盤ベスト100では除外したシンガーソングライター系も一部入っていますが、あまりにもフォーク要素が強いもの、例えば高田渡『ごあいさつ』などはなくなく除外しました。
・なるべく主観、自分の好みを排し、客観的なリストにしようと思ったけどそれだと絞り込めないし、自分がやる意味もないので、やめました。でもこれは邦楽ロックを語るなら歴史的に外せないのではというものは自分のテイストでなくても入れていますし、個人的にめちゃ好きだけどそこまで強力ではないというものも外しています。
・時系列順に並べてあります。
・なるべくオリジナルアルバムにしましたが、邦楽ロックを語る上で外せないけど、適当なオリジナルアルバムがない場合など、やむを得ないものに関してはベストアルバムを選出しました。
1『ジャックスの世界』ジャックス 1968年
日本ロック黎明期の傑作。今の耳だとジャズやグループサウンズ、サイケデリックロックが混じった異形の音楽に聴こえる。
2『風街ろまん』はっぴいえんど 1971年
アメリカの音楽についての深い理解と松本隆による味わい深い日本語詞が合わさってできた邦楽ロックの金字塔。いい曲がいいアレンジのいい演奏で鳴っているというシンプルな良さでは他に類を見ない一枚で、ロックのみならず邦楽ポピュラーミュージック史の頂点の一枚と長年みなされていることには異論はない。必聴。
3『SATORI』フラワー・トラベリン・バンド 1971年
ブリティッシュロックを基調とし、ブラックサバスの悪魔趣味を仏教的なものと接続して作られたハードロックアルバム。全編英語詩でアメリカやカナダでも発売された。
4『頭脳警察セカンド』頭脳警察 1972年
政治的で過激な歌詞は今聴くとそれほどの衝撃はないかもしれないが、得体の知れない熱量だけはバリバリと伝わってくる一枚。ギターリフの無いT-REXとフォークをかけ合わせたみたいな音楽性で面白い。
5『ライブ』村八分 1973年
ストーンズを中心とした当時のロックのサウンドや緊張感を見事にキャプチャーして展開して見せたバンド、村八分の当時発売された唯一の公式アルバムにしてライブ盤。
6『センチメンタル通り』 はちみつぱい 1973年
ムーンライダーズの前身となったバンドの唯一のスタジオアルバム。ザ・バンドの影響が色濃く、カントリー・ロック、アメリカーナ、ルーツロックのエッセンスを日本語ロックとして消化した完成度の高いサウンドと詩情が感動的な一枚。
7『黒船』サディスティック・ミカ・バンド 1974年
黒船来航の時代をテーマにしたコンセプトアルバム。そのことで重いテーマもなく自由にやりたい放題やれた様な、バンドが実力と出し切った様な一枚。高橋幸宏、小原礼、今井裕、高中正義というトップクラスの演奏人に、加藤和彦のユーモアと歌声あふれるソングライティング、ミカの賑やかなボーカルが加わったラインナップが強力で、ロキシーミュージックをよりテクニカルでユーモラスに展開したようなバッキバッキの演奏がツボ。プロデューサーはロキシーも手掛けたクリス・トーマスでそのサウンドプロダクションもバンドにマッチしている。
8『一触即発』四人囃子 1974年
プログレッシブ・ロックのエッセンスをこれでもかというぐらい詰め込んだプログレの理想的楽曲といえる表題曲を始め、高水準なプログレの名演が詰まった一枚。アルバム前半部分は歌ものとしてもよいし、歌詞にも独特なファンタジックかつ日本的なものを感じさせる情緒があり、本場のプログレにも全く引けを取らない一枚。
9『外道』外道 1974年
「香り」を聴いたら「おいおい日本にこんな最高なロックバンドいたのかよ! はやくおしえてくれや!」となること間違いなし。74年にしてすでにパンクに片足突っ込んだシンプルでハードなロックは一度聴けば病み付きに。
10『カルメン・マキ&OZ』カルメン・マキ&OZ 1975年
本格的なロックシンガーの先駆けと言えるカルメンマキを中心として結成されたロックバンドのファーストアルバム。当時ロックでは異例といえるヒットを記録。ジャニス・ジョプリンなどの影響も強く、日本ロック黎明期の最重要ブルース・ロック、ハードロックバンドの一つと評されることが多いが、本作は長尺曲だったり、鍵盤楽器の多用だったりでプログレ的な味わいもある。
11『燃えつきる~ラスト・ライヴ キャロル』1975年
日本語ロック論争にいとも簡単に終止符を打ってしまった、日本語が自然にのっかったロックンロールを見事に奏で、ポピュラリティーまで獲得してしまったバンド、キャロルのラストライブ盤。初期ビートルズみたいなポップで楽しいロックがさく裂してて最高。
12『BAND WAGON』鈴木茂 1975年
邦楽といっていいのか正直疑問も残るが、リトル・フィートのメンバーをはじめとするアメリカの凄腕ミュージシャンたちをフィーチャーして作成されたファンキーでグルービーなサザンロック、ニューオリンズR&Bが展開される大名盤。歌詞は松本隆。もとバンドメイトの大滝詠一っぽい歌い方も微笑ましい。
13『NIAGARA MOON』大滝詠一 1975年
ロンバケと同等、もしくはそれ以上に語られるべき大名盤。ニューオリンズ音楽のエッセンスを中心にロックンロールやR&Bを組み込んだ芳醇で本格的なサウンドなのに、歌詞は本人によるコミカルなノベルティソングになっているのも魅力。当時の日本のスタジオミュージシャンのやばさをしめす一枚でもある。特にドラマーは必聴。
14『SONGS』シュガー・ベイブ 1975年
山下達郎と大貫妙子が在籍していたことでも有名なバンドの唯一のオリジナルアルバム。ファンクやソウルのエッセンスを瑞々しいバンドサウンドで表現して見せた痛快な一枚で、以降のメンバーの作品には見られないような荒削り感が逆にフレッシュで魅力になっているザ・青春アルバム。
15『喜納昌吉 & チャンプルーズ』喜納昌吉 & チャンプルーズ 1977年
沖縄民謡が持つ独特の跳ねたリズムと前向きでありながらペーソスを含んだレゲエにも通ずる詩情が、ロックの力強いビート上にのったライブ録音盤のファーストアルバム。ディスコやサーフロック、アンビエントも飲み込んだセカンドも必聴。
16『’77 LIVE』裸のラリーズ 1977(1991) 年
水谷孝を中心に結成されたサイケデリックロック、ノイズバンドの金字塔的ライブ盤。入手困難かつ海賊版も多く出回り、半ば伝説となっていたが、つい最近再発されてサブスク化もしたので是非。フィードバックノイズが暴れまわっているが、意外とポップで聴きやすい。シューゲイズのプロトタイプに聴こえる部分も。
17『熱い胸さわぎ』サザンオールスターズ 1978年
サザンってスゲーバンドだったんだなということがよくわかるファースト。お茶の間に殴り込みをかけた「勝手にシンドバッド」だけのアルバムでは全くなく、ブギ、ロッカバラード、レゲエ、スワンプロック、AOR、フュージョンなど多様な音楽性が楽しめ、だからといって器用貧乏ではなくどの曲も濃厚で芳醇なバンドサウンドが堪能でき、かつ「あ、サザンだ」というノリと曲がすでに出来上がってる。「本当に新人バンド?」な驚異的作品。
18『東京ワッショイ』遠藤賢司 1979年
伝説のフォークシンガーがエレキを手にしてはパンク、シンセを持ち出してはクラフトワーク的なテクノポップをやっちゃったやりたい放題の一枚。東京東京東京東京東京東京東京東京東京東京東京東京東京東京東京東京東京東京東京東京。
19『軋轢』フリクション 1980年
フリクションにパンクバンドとしてのストレートなかっこよさを求めるなら断然本作以前のライブ音源を聴くことをおすすめするが(本当にかっこいい!)、あえて衝動的な表現を抑制することで、ニューウェーブのアルバムとしてかなり先鋭的な一枚に仕上がっている。が、正直ライブアレンジのバージョンのスタジオアルバムも聴いてみたかった気がする……。
20『ランニングホームラン』ほぶらきん 1980-81(2001)年
滋賀県で結成されたインディーロックバンドのライブ音源を集めた一枚。パンクと童謡とコミックソングが合体したような異様な音楽性、シュールで馬鹿馬鹿しい歌詞が聴きもの。Amazonレビューまさかの平均★1つ。
21『RHAPSODY』RCサクセション 1980年
もともとフォークをやり、ソウルなどを経由しつつ、ロックンロールバンドに転向したRCサクセションのライブ盤。ロックライブの名盤として扱われているが、実際はレゲエテイストのアレンジの曲があったり、全体のノリはソウルの大御所、オーティス・レディングのライブだったりするのでハードなロックンロールを期待すると肩透かしを食らうかもしれない。
22『THE ROOSTERS』THE ROOSTERS 1980年
ロカビリー、パブロック、モッズなどの伝統的なロックンロールをパンクを通してフレッシュに描き出した名盤ファースト。その後の音楽性の広がりもうなずけるポップさと歌心も。The Roosterz名義も含めて全キャリア聴く価値あり。
23『メシ喰うな!』INU 1981年
作家の町田康が在籍していたパンクバンド唯一のスタジオアルバム。パンクという枠組みで語るには十分すぎるぐらいトリッキーでポップなサウンドで、特に北田昌宏のギターはニューウェーブ文脈のギタリストの中でもオリジナリティとアイデアにおいて突出している。
24『SOMEDAY』佐野元春 1982年
ブルース・スプリングスティーンが描いた地方都市でもがく若者像を主人公としたロックンロールを都会的に洗練させてポップに、スタイリッシュに響かせた三枚目。特に歌詞が与えたインパクトは後進への影響も大きい。
25『Perspective』P-MODEL 1982年
平沢進を有したニューウェーブバンドの最高傑作の名高い4枚目。クリアで大迫力なドラムサウンドをはじめ、音響的にかなり凝った作品になっており、音の緊張感は本リストでも随一。
26『南蛮渡来』暗黒大陸じゃがたら 1982年
江戸アケミを中心に結成され、スキャンダラスなステージでも話題になったファンクバンドの名盤ファースト。ニューウェーブ/パンク的な要素がまだ強く、ファンクバンドとしてのサウンドがソリッドになったり、歌詞もどんどん包括的な広がりをみせていく正直今作の後の方が作品としての完成度は高く、、整理される以前の混沌とした生々しい様子が記録されているスリリングさにおいては本作が最高傑作。
27『STOP JAP』THE STALIN 1982年
ボーカルの遠藤ミチロウを中心に結成されたパンクバンドのメジャーファーストアルバム。邦楽パンク/ハードコアの名盤。
28『KUTKLOUD』PINK CLOUD 1982年
Charとジョニー吉長、元スピード・グルー&シンキのルイズルイス加部によるスーパーバンドのPINK CLOUD名義でのファーストアルバム。弾きまくりというというよりはひたすら楽曲をたてるグルービーな演奏で、ファンキーかつポップなサウンドが楽しめる一枚。
29『DISILLUSION 〜撃剣霊化〜』LOUDNESS 1984年
ジャパメタ最高峰の一枚。ソリッドで重厚な世界水準のメタルサウンドに、今聴くとちょっと演歌や歌謡曲っぽいテイストもある歌がのっかった独特な味わいがある。英語詞で、キャッチーな次作『THUNDER IN THE EAST』と甲乙つけがたいが、84年でこのサウンドか! の驚きが衝撃的な本作で。
30『MISSING BOY』尾崎 豊 1985-91 (1997) 年
尾崎豊の熱狂のステージを収めたライブベスト盤。初期三部作はどれも本リスト入りするにふさわしい名盤だと思うが、一枚選ぶとなると難しく、ロックという観点から行くと、スタジオ盤には収まりきらなかった凄まじい熱量と輝きに打ちのめされる本作がやはりベスト。
31『天使たち』THE STREET SLIDERS 1986年
我々が思い描くローリング・ストーンズのロックど真ん中をエッセンスを抽出して作り出したような、ある意味ストーンズよりもストーンズらしいバンド。ストーンズのイデア。たたみかけるような冒頭3曲だけでも必聴。
32『BEAT EMOTION』BOØWY 1986年
氷室京介、布袋寅泰を中心に結成され、80年代に一斉を風靡したロックバンド、BOØWYの、当時ロックバンドとしては異例のミリオンセラーを果たした5枚目。ニューウェーブやグラムロックなどのきらびやかなギターサウンドを要約したような素晴らしいギターワークをフィーチャーしたポップな楽曲が魅力的な一枚。
33『ROSA LUXEMBURG II』ローザ・ルクセンブルグ 1986年
後にボ・ガンボスを結成するどんとが在籍していたロックバンドのオリジナルアルバムとしては最後になってしまった二枚目。ストーンズやT-REXの引用など、アップテンポで踊れるロックの博覧会的な内容で当時のライブの勢いを想起させる一枚。
34『DON’T TRUST OVER THIRTY』ムーンライダーズ 1986年
ただでさえひねくれてる日本を代表するニューウェーブバンドが、メンバーの特異なことを封印して作成した一枚。一周回って結構聴きやすくなっている。
35 『THE BLUE HEARTS』THE BLUE HEARTS 1987年
パンクバンドを自ら標榜する彼らだったが、変拍子あり、6/8ありで、単純にパンクとは言い切れない広がりをすでにこの時点で有していた一枚目。簡単なことばで鋭い内容を響かせたり、普通のバンドだったらストレート過ぎてかっこ悪くみえてしまいそうなことも臆さないその歌詞スタイルは、衝撃と影響を今なお与え続けている。
36『the collectors complete set~the BAIDIS years very best of the collectors 1987~1990』THE COLLECTORS 1987~90年(1995年)
モッズを中心としたブリティッシュロックをフレッシュでポップなメロディーとアレンジで届け続けているバンド、コレクターズのBAIDIS時代の四年間の記録。いくつかの曲は再録され、オリジナルバージョンよりぐっと良くなっていることもあり本作はおすすめ。社会との軋轢や孤独感、感傷、少年の頃のワクワク感、イノセンスをダンサブルでポップなギターロックに乗せた曲が沢山詰まった宝物の様なベスト盤。
37『LÄ-PPISCH』LÄ-PPISCH 1987年
スカにもともと備わっているパンク成分をつよめたようなロックを展開していたバンドのファースト。時折上田現による民謡っぽさとレゲエが混じったような音楽性も入ってきていて面白い。
38『THE ELEPHANT KASHIMASHI BEST』エレファント カシマシ 1988-94年(1997年)
セールス的に苦戦して売れる曲を書いて見事にブレイクする前の、かなりとんがっていたエピック・ソニー期の音源を集めたベスト盤。無骨で不器用なバンドサウンドにやたら熱の入ったボーカルがさく裂する強烈な音源集。いまなんでこんなに売れてるのが不思議になる一枚。
39『BO & GUMBO』BO GUMBOS 1989年
ニューオリンズの音楽のエッセンスを見事にとらえた熱気あふれる演奏が詰まった濃い一枚。
40『BLUE BLOOD』X 1989年
日本で一番売れたメタルバンドのメジャーデビュー作にて最高傑作。端正な演奏ではなく、ガンズと同じでパンク的な荒々しさこそが魅力の一枚。
41『three cheers for our side 〜海へ行くつもりじゃなかった〜』フリッパーズ・ギター 1989年
小沢健二と小山田圭吾を中心に結成されたバンドのデビューアルバム。このころはまだ5人編成だった。ネオアコを中心としたギターポップのエッセンスが詰まった傑作。
42『TABOO』BUCK-TICK 1989年
現在もあくなき進化を続ける現役バンドの4作目。従来のポップセンスと耽美的世界観に、この後発展させる音楽的冒険の萌芽が見て取れる過渡期的かつバランスのよい一枚。
43『スピッツ』スピッツ 1991年
ロックやバンドサウンドという観点でスピッツの代表作を選ぶなら、シューゲイズ歌謡を標榜したセカンド『名前をつけてやる』、笹路正徳プロデュース群で一番バンドサウンドが全面に出ている『インディゴ地平線』、石田ショーキチをプロデューサーに迎えた『ハヤブサ』などが候補に挙がると思うが、一番ギターが鳴っているという単純な理由で本作を選出。曲も粒ぞろいでなんだかんだで最高傑作。
44『天国と地獄』カーネーション 1992年
和製XTCと評されるひねくれつつもポップな楽曲を得意とするバンド、カーネーションの代表作4枚目。ロックを中心に、ソウル、ファンク、歌謡曲なども取り込んだバラエティー豊かな作風で、そのひねくれ加減とポップセンスの絶妙なバランスに強い中毒性がある。
45『RUN』B’z 1992年
打ち込みを使用したダンス歌謡ロック的な音楽性だったB’zがハードロックに接近した一枚。アルバムコンセプトに合わないとの理由で収録されなかったシングル曲も名曲で、ソングライティング的にも最も脂ののっていた時期。
46『思春期』THE BOOM 1992年
スカとパンクとフォークをやっていたバンドが徐々に音楽性を広げてきた4枚目。バラエティーの豊かさは次作の『FACELESS MAN』に軍配があがるが、ロック的なヒリヒリとした質感、緊張感がより感じられるのは今作。代表曲「島唄」収録。当時売れていただけになかなか再評価もされずにここまで来てしまったようなところがあるので再評価求。
47『腹ふり』町田町蔵+北澤組 1992年
作家町田康のミュージシャン名義のソロ作品で、ドラマーの北澤孝一を中心としたバンド北澤組と組んではなった一枚。詩が良いのは勿論だが、バンドのファンキーな演奏も最高で、ファンク・ロックの隠れた名盤。
48『C.B.Jim』BLANKEY JET CITY 1993年
サイコビリーを土台にロックやパンクの攻撃的な要素やスリリングな瞬間、ダイナミズムを取り込んだ初期のスタイルが完全に完成した三枚目。「PUNKY BAD HIP」「D.I.J.のピストル」「3104丁目のDANCE HALLに足を向けろ」といったライブでもおなじみの代表作収録。ラストの「悪いひとたち」は圧巻。Blankey Jet Cityというバンドがちゃんと売れていた90年代はやはり幸福な時代だったのかもしれない。
49『とどめをハデにくれ』The ピーズ 1993年
初期のパンクやロックンロールの急性さを前面に押し出した音楽性がちょっと落ち着いてフォークロックに接近した5枚目。今までのアルバムよりも長尺曲が多いのも特徴。
50『スプリングマン』UNICORN 1993年
再結成前のラスト作となった本作は、リフを中心に展開されるロック曲が最も多く、ハードでヘビーな一枚となった。とはいっても持ち前のユーモアとバラエティーさは健在。「素晴らしい日々」収録。
51『ORANGE』Fishmans 1994年
初期はレゲエに始まりダブやアンビエント、ヒップホップなどを取り入れた独自の世界を広げていったフィッシュマンズ。そんな彼らがロックにもっとも接近した(そしてそれゆえに現在ではなかなか取り上げられる回数が減ってしまった)一枚。「気分」や「MELODY」のヒリヒリをした感覚はまた違う形で今作の後に引き継がれていく……。
52『Let me Roll it!』L⇔R 1995年
ビートルズやXTC、ジェリーフィッシュ、ブラーなどを彷彿とさせるギターを中心とした英国的パワーポップをお茶の間に送り込んだ大ヒット作の6枚目。ミリオンセラーを記録した「KNOCKIN’ ON YOUR DOOR」など良曲が沢山詰まった一枚。
53『69/96』コーネリアス 1995年
代表作は『Point』か次作『Fantasma』であることに異論はないが、ロックという視点では、本作に軍配があがる。キッスやツェッペリンなどの大ネタリフをそのまま演奏して歌をつけちゃいました的なハードなリフアルバム。でも、持ち前のポップさ、無邪気さは健在。
54『kocorono』bloodthirsty butchers 1996年
ポストハードロック、オルタナティブロック的でエモーショナルかつドラマチックなバンドサウンドに、素朴、朴訥ということばがぴったりの飾らない歌がのせられ、これでしか味わえない静かな感動に打ちのめされる一枚。特別な瞬間が奇跡的にレコーディングされたという感動がある一枚。
55『High Time』THEE MICHELLE GUN ELEPHANT 1996年
「スモーキン・ビリー」含む『ギア・ブルース』が代表作として取り上げられがちな彼らではあるが、バンドとしてのバランスが最もよかったのは本作。パブロック、ガレージロック、パンク・ロックを絶妙に混ぜ合わせたクールで激しいサウンドに魅了される一枚で、特に中盤からの畳みかけは圧巻。
56『True』L’Arc~en~Ciel 1996年
曲作りの方法を変え、プロデューサー/アレンジャーを複数名招聘し、音楽性を広げた4作目。しかしながらポップで耽美的な世界観という統一感があるため、バラバラの印象もなく完成度もピカ一。3人の優秀なコンポーザーがしのぎを削った楽曲群も粒ぞろい。
57『REVIEW-BEST OF GLAY』GLAY 1997年
良くも悪くも売れすぎたために、軽視されがちだが、サポートメンバーである永井利光のドラミング含めたバンドとしての実力と、まっとうなギターバンドとしてのアンサンブルはもっと評価されるべき。本作はアルバム未収録曲や過去の楽曲の再録を含むベスト盤で、いくつかの曲はオリジナル録音をより研ぎ澄ました形で提示されており、当時のGLAYのバンドとしての充実っぷりを表すドキュメントともいえる。
58『SICKS』THE YELLOW MONKEY 1997年
イエモン最高傑作の名高い6枚目で、オリジナルアルバムとしてもダークな内容にも拘わらず一番のヒット作になった。バンドアレンジでグイグイ聴かせるというよりは、昭和歌謡曲的な湿度のある歌のちからで聴かせていく邦楽独特のロックアルバムに仕上がっていて、結構特異な作品。
59『サニーデイ・サービス』Sunny Day Service 1997年
再結成以前の6枚はどれも甲乙つけがたい名盤だが、彼らが決して曽我部恵一のワンマンバンドではなく、狂おしいぐらいバンドであったということを一番体現している本作で。彼らにしか出せないバンド的なグルーヴ感が楽しめる一枚だし、曲も粒ぞろい。
60『Please Mr. Lostman』the pillows 1997年
オルタナティブロック路線への大胆な方向転換を図り現在の支持の基盤となる音楽性を築いた5作目。ダイナミックかつキャッチーなサウンドの評価も勿論だが、自分たちの苦労や社会との軋轢を巧みな比喩で表現できたことが大きな共感を呼んだ。代表曲「ストレンジ・カメレオン」収録。
61『BOLERO』Mr.Children 1997年
このころから既に国民的なポップバンドだった彼らが、最もストレートなロックサウンドを展開していた時期の一枚。前作『深海』以前に発表されたシングル群を収録しているため、アルバムとしてのトータルな完成度は前作に劣るが、その分ベスト的な内容になっており、個々の曲の破壊力はキャリア中ピカイチ。
62『THE GREAT SKELETON’S MUSIC GUIDE BOOK』TRICERATOPS 1998年
日本で一番優れたギターリフの作り手、和田唱説を裏付ける一枚。ポップでおどれて、それでいいてかっこいいギターリフが沢山詰まった一枚。チャラチャラとした恋愛模様しかあえて描かない真に等身大な歌詞も振り切れてて逆に恰好よい。
63『旅路ニ季節ガ燃エ落チル』eastern youth 1998年
音楽的にはポストハードコア、エモを土台としながら、どこか日本的な、やるせない、寄る辺ない感情がおりこまれた歌詞とエモーショナルな歌唱が胸を打つ一枚。
64『Lifetime』GRAPEVINE 1999年
今なお高品質で決してマンネリ化せずバンドサウンドを追求したアルバムを作り続けてる彼らの最も売れていた時期に発表されたセカンドアルバム。重層的なギターサウンドと複数のコンポーザーによる魅力的な楽曲群と、今までの日本語ロックにはあまりなかった現実の人間関係のリアリティをとらえつつもシュールさと大人っぽさを兼ね備えた歌詞で、2作目にしてすでに一つのスタイルを完成させてしまった。
65『MAKING THE ROAD』Hi-STANDARD 1999年
バンドの勢いそのままに曲のキャッチーさをパワーアップさせて、ある世代にとって象徴的な一枚になった3枚目。完成度も異様に高く、その後しばらくして解散してしまったのはやむなしか。インディーズとしては異例の100万枚以上のセールスを記録。
66『無罪モラトリアム』椎名林檎 1999年
当時まだ20になりたてだった椎名林檎が世にはなった衝撃のデビューアルバム。椎名林檎は最初から椎名林檎だったというぐらいそのスタイルは完成されており、今作はたまたまバンドスタイルをとっていただけで、本質的には歌謡曲的な人懐っこいメロディーと独特の世界観が軸になっている。
67『ERA』中村一義 2000年
90年代の後半に彗星のごとく登場したシンガーソングライターが多彩なゲストを迎えて作成した3枚目。
68『THE LIVING DEAD』BUMP OF CHICKEN 2000年
今でこそ打ち込みやシンセ、壮大なオケや、リバーブの効いたギターサウンドが特徴的な彼らだが、めちゃくちゃ無骨なギターロックを展開していたのがこのセカンド。ドラマチックな歌詞世界が荒削りなバウンドサウンドにも不器用にマッチしており深い感動を聴き手にもたらす一枚。
69『Rock’n’roll Etiquette』ギターウルフ 2000年
ラモーンズをより激しく、ガレージロックに接近させたようなシンプルで純粋な暴力的サウンドに打ちのめされる一枚。爆音で聴け!
70『SAPPUKEI』NUMBER GIRL 2001年
21世紀の邦楽ロックに今なお絶大な影響を与え続けている最重要バンドのメジャー2枚目のアルバム。彼らのアルバムはすべてこのリストに載ってもおかしくないぐらいロックバンドにしか出せない荒々しさや躍動感に満ちあふれているが、ポップな前作、ダブに接近した次作に比べて一番ロック的な激しさが表出している本作を今回は推す。
71『RORO』BOaT 2001年
サイケデリックでロックでそしてポップさあふれるカオティックサウンドでライブシーンで人気だったBOaTがポストロックに接近したラストアルバム。長らく入手困難だったが近年サブスク化したので是非。
72『enClorox』54-71 2002年
ハードコア的な激しさとヒップホップのビート、ジャズの猥雑さを足して、無駄な要素をとことん引き算で排除したその求道的サウンドでライブシーンで絶大な評価を得ていたバンドのメジャーデビュー作。
73『REQUIEM FOR INNOCENCE』ART-SCHOOL 2002年
90年代のオルタナティブロックのダークさとエモーショナルさをギュッと凝縮したような名盤ファースト。ビビットで映画的な歌詞世界と、情感をのせることに全神経をのせたような魂の叫び的なボーカル(それは時に歌として上手いことよりも優先される)に引き込まれる一枚。
74『HELL-SEE』Syrup16g 2003年
80年代ニュー・ウェーブのダークさ、ポップさと透明感のあるサウンドに90年代オルタナティブロックと勢いと激しさを接続したサウンドが人気のバンドの代表作4枚目。ART-SCHOOLと並んで歌詞世界のダークさには定評のあるが、仄かな希望みたいなものを見出そうとする瞬間が美しく胸を打つバンドでもある。
75『ANSWER』SUPERCAR 2004年
シューゲイズ/ギターポップ期からエレクトロニカ期を経て今までのキャリアのすべてをナチュラルに融合させてみせた最高傑作にしてラストアルバムとなった一枚。確かにこれを作ったらもう解散しかない気もする。ロック的な凄みや壮大さもキャリア中一番。
76『アンテナ』くるり 2004年
デビュー以来常に音楽性を広げてきた彼らが、新加入のクリストファー・マグワイアのダイナミックなドラミングの影響もあってか、シンプルなバンドサウンドに立ち返った5枚目。ドライブするバンドサウンドと確かなソングライティングによる歌のシンプルな強度が合わさった強力な一枚。
77『RIOT ON THE GRILL』ELLEGARDEN 2005年
90代のアメリカのポップなパンクのエッセンスを抽出し、エモ的な要素も加わって、彼らのスタイルが完成した4枚目。ある世代の青春のサウンドトラック的な存在にすらなった。
78『the book about my idle plot on a vague anxiety』toe 2005年
日本を代表する、いや世界でもトップクラスのポストロックの名盤。2000年代後半、ライブハウスで一番偉いのはギタリストではなくドラマーだった時代があったが、彼らの存在がその一因であったことは誰も否定できないかと。
79『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』銀杏BOYZ 2005年
GOING STEADYのメンバーによって結成されたバンドのファースト。ゴイステの頃の人懐っこいメロディーはそのままに、無軌道さと歌詞の破天荒さを増して強力にした一作。『DOOR』との同時発売も話題となった。
80『RADWIMPS4~おかずのごはん~』RADWIMPS 2006年
「前前前世」など最近はJ-POP的な作風に偏ってきたが、この4枚目では独特のミクスチャーロックというべきサウンドを展開していた。英語を交え、ヒップホップの影響も若干感じる私小説風のセカイ系歌詞も大学生を中心にウケがよく、一世を風靡した一枚。
81『耳鳴り』チャットモンチー 2006年
音楽的、商業的な成功で後進のガールズバンドにも多大な影響を与えたチャットモンチーの記念すべきデビューアルバム。シンプルなスリーピースの構成でここまで豊かな音楽表現ができるんだということを久々に見せつけてくれるようなバンドだった。
82『ファンクラブ』ASIAN KUNG-FU GENERATION 2006年
アジカンを「リライト」のバンドでしょ? と思っている人にこそ聴いてほしい一枚。前作の荒削り感はなりを潜めて、バンドアンサンブルを研ぎ澄ませた、完成度の高い、シンプルながらも緻密で良質なギターロックを展開した傑作。特にドラムが凄い。これ以降音楽性は広がるが、ギターロックとしては本作が最高傑作。
83『バンドBについて』Base Ball Bear 2006年
ナンバーガールの激しさと変態性、スーパーカーのポップさと青春性を足して二で割り、ダンサブルにしたて、当時みんなが朧気にやりたがってたことを難なくやってのけた驚異の新人バンドのインディーズ時代の代表曲を集めたメジャーコンピ盤。
84『空洞です』ゆらゆら帝国 2007年
サイケデリックロック、ガレージロックを最初の2,3枚で極めてしまった彼らが、テクノやクラウトロックなどのミニマルな表現を取り入れてバンドサウンドで響かせてしまった傑作。歌詞も先鋭化させて到達した境地。邦楽最高峰。
85『TEENAGER』フジファブリック 2008年
ファーストのソングライティング、セカンドの変態ギターロック、双方の持ち味を活かしつつ融合させたような三枚目。いまや夏の風物詩となりつつある「若者のすべて」を収録しているが、たとえその曲が未収録だったとしても名盤としての地位は揺るがないであろう一枚。
86『ZAZEN BOYS 4』ZAZEN BOYS 2008年
元ナンバー・ガールの向井秀徳を中心に結成されたバンド、ZAZEN BOYSが、幾度かのメンバーチェンジを重ね、ヒップホップやファンクを取り入れたミクスチャーロック的表現を、ポスト・ロック、エレクトロニカまで取り込んでさらに研ぎ澄ました4枚目。
87『UROBOROS』DIR EN GREY 2008年
90年代以降のブルータルなメタル表現を巧みに取り入れたメタル博覧会的な幅広い音楽性に、ヴィジュアル系的な耽美要素が混ざり合って世界に類を見ない独特の味わいをもたらしてくれる一枚。ボーカルの京の表現の多彩さにクラクラする重要作。
88『ハイファイ新書』相対性理論 2009年
ありそうでなかった、日本のアニメを中心としたポップカルチャーの世界観を落とし込んだファンタジックな歌詞に、良質でポップな楽曲、ファーストよりの成熟したバンドアンサンブルのすべてが衝撃的だった名盤セカンド。
89『ファンファーレと熱狂』andymori 2010年
21世紀の邦楽で、andymoriほどバンドミュージックにしかなしえない衝動的なものを見事にとらえることに成功したバンドはそういない。そんな彼らの名盤の名高い2作目。
90『友達を殺してまで。』神聖かまってちゃん 2010年
すでにニコニコ動画などで話題になっていた楽曲群でバンド演奏がメインなものを中心に組み立てられたデビューミニアルバム。「ロックンロールは鳴り止まないっ」を初めて聴いた時、最初は何だこいつらと思ってへらへら聴いていた。しかし聴き終わった時はすっかり感動していた。登場の仕方も含めて時代の変節を感じた一枚。
91『PORTAL』Galileo Galilei 2012年
ファーストでは割とオーソドックスなフォークロックやギターポップ/ロックをやっていた彼らが、もともとのソングライティング、アレンジ力の高さを活かしつつ、インディーロックやインディーポップ、シンセポップの要素を取り込み、その真価を発揮したセカンド。
92『ロンググッドバイ』きのこ帝国 2013年
ジャパニーズシューゲイズの隠れた名盤として名高いEP。きのこ帝国がシューゲイズど真ん中をやったのは後にも先にもこれ一枚だったが、それが惜しいぐらい珠玉の名曲、名演が詰まった一枚。前作までの人を切りつけてくるようなヒリヒリとした歌詞が、物語性を伴って詩的に昇華されているのも美しい一枚。
93『AFTER HOURS』シャムキャッツ 2014年
自分たちにしか作りえないバンドサウンドを作り続けたシャムキャッツが独特のポップさと普遍性を獲得したサードアルバム。2010年代中頃の空気感を見事にパック出来ている一枚。
94『Obscure Ride』cero 2015年
本来であればファンクやヒップホップを土台とするバンドサウンドが心地よい本作がロックと名のあるランキングに名を連ねるのはふさわしくないかもしれない。しかし、Contemporary Exotica Rock Orchestraと本人たちが銘打っているから、まあこれも広義のロックなのかなということで……。
95『ANGELS』THE NOVEMBERS 2019年
シューゲイズ、シンセパンク、ゴスロック、メタル、様々な音楽性をとりこんで独自の美学で昇華させ、スリリングさと美しさを兼ね備えた耽美的なサウンドにやられる七枚目。
96『BLUEHARLEM』Yogee New Waves 2019年
バンドにしかできないバンドミュージックを作り続けている稀有なバンド。近年これだけギターソロが入ったアルバムも珍しい。しかも古臭くなくちゃんと2010年代の音になっている。
97『POWERS』羊文学 2020年
塩塚モエカののびやかな歌声がその声質を最大限に生かすメロディーとドリーミーな音像のなかでこだまする、バンドサウンドで作られたドリームポップとしては世界水準な名盤セカンド。
98『2R0I2P0』Boris and Merzbow
ノイズミュージック界の重鎮、Merzbowこと秋田昌美とストーナー、ドローン、ノイズロック、サイケデリックロックなどを混ぜ合わせた音楽性で海外でも評価の高いBORISががっぷり組んだアルバム。ノイズアンビエントロックとでもいうべき独特の世界が展開されており、ノイズ入門としてもおすすめ。
99『狂 (KLUE)』GEZAN 2020年
メタルやポストロックを飲み込んだ前作から、ジャケットからもわかるようにトライバルで、ダンサブルな表現に接近し、2020年の空気感を飲み込みながら狂い咲いているような緊張感みなぎる一枚。
100『結束バンド』結束バンド 2022年
伊達や酔狂ではない。ましてや冗談でもない。日本という環境でしか生まれえないロックを邦楽ロックというのであればその称号として本作ほどふさわしい作品はこの100のリストでもそうないかもしれない。2000年以降の日本のギターミュージックを総括したような昨今珍しいギタードリブンなまっとうでプロフェッショナル、テクニカルでエモーショナルなバンドミュージック上に、声と演技のプロによる歌唱が、アニメに紐づいたドラマチックな歌詞を紡ぎだす一枚。『けいおん!』が日本の楽器業界にもたらしたインパクトは大きかったが、ロック史にもたらした影響はそれほどでもなかった。しかし本作はひょっとしたらこれからの邦楽ロックを変えてしまうかもしれない。それほどのポテンシャルを持った傑作。
まとめ
間口を広げただけあって2000年以降の作品が結構多い、というか2000年代が一番枚数が多かったです。以前から00年代はロックに関しては海外より国内の方が面白かったと思ってたので個人的には納得です。まあ、それを皆さんが同意してくれるかは別問題なんですけど。
参考
Web記事
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雑誌
・「snoozer#064(07年12月号)」◆特集◆ ロック暗黒大陸ニッポン 完全決定版! 日本のロック/ポップ・アルバム究極の150枚
・エレキングが選ぶ日本の名盤100枚
・ミュージック・マガジン 2019年 4月号『50年の邦楽ベスト100』