今回はドラムがカッコいい曲邦楽編です。
一言に「カッコいい」って言っても色々な恰好良さがあります。
なるべくいろんなパターンのドラマーを集めてみました。それではどうぞ!
ちなみに洋楽編はこちらから。
1. サディスティック・ミカ・バンド「塀までひとっとび」
- ドラマー: 高橋幸宏
ユキヒロさんは日本のドラマーで1番好きかもしれないですね。
とにかくキャリアが長いのと、凄いバンドにばかり在籍してるので、代表曲が多く、どのバンドでどの曲を紹介したものか迷いにまよいました。
バンドの演奏がバッキバキのこれで。
イントロはカッコいいベースとドラムのハイハットの刻みで不穏な雰囲気がよく出てます。
ユキヒロさんのドラミングの魅力はとにかくタイトなリズム感ですね。
気持ちいいところに正確にバシッと決まってくるドラミング一度はまったら抜け出せない魅力があります。
本曲が収録されているアルバム『黒船』はバンドの教科書的名盤です。
バンドやっている人は昼飯何回か抜いてでも買いましょう(笑)。
2. NUMBER GIRL 「OMOIDE IN MY HEAD」
- ドラマー: アヒトイナザワ
00年代前半、バンド系ドラマー界隈で一番人気があったのではないでしょうか。
ドラムだけでなくナンバーガール全体にいえることですが、正確さよりも勢いやパワー重視で、BPMが曲中で動くなんてしょっちゅうです。
でもそれであれだけのバンドとしてのすさまじさを表現できるならリズムキープなんて2の次です。
邦楽ドラム界にふたたびそんなワイルドさをもたらしたドラミングの影響力は大きかったと思います。
一曲選ぶとなると難しいですが、「ドラムス、アヒトイナザワ」のMCで始まるこの「OMOIDE IN MY HEAD」のライブ音源が最強であると言い切りたいですね。
ドラムの激しいソロで始まり、徐々にバンドが一丸となっていくその様は感動的ですらあります。
3. はっぴいえんど「はいからはくち」
- ドラマー : 松本隆
松本隆さんはドラマーじゃなくて作詞家としての知名度の方が現在では高いと思いますが、僕は松本さんのドラミングもかなり好きなんですよね。
実に音楽的に豊かで歌心に満ちたドラミングなんです。
ドラムが歌っているんですよね。
この曲ではドラムソロも聴けちゃいます。
ドラムだけじゃなくて全パート死ぬほどかっこいいんだけど、松本さんがドラムを辞めて詩に専念したのが残念なぐらいのドラミング。
この曲を収めた『風街ろまん』は日本のロック史上一番の名盤として名高い作品ですのでまだ聴いたことの無い方は是非。
全編ドラミングは最高ですよ。
4. BLANKEY JET CITY 「D.I.J.のピストル」
- ドラム : 中村達也
もうこれは説明不要のかっこよさですね。
日本を代表するロックバンドだったブランキーの代表曲。
ドラムはもちろん中村達也氏。
今回紹介したいのはブランキーの代表曲、「D.I.J.のピストル」。
イントロ、アウトロのドラムはレッド・ツェッペリンの「ロックンロール」という曲の引用(ギターリフはDevo)です。
が、同じフレーズをたたいたとして、一体何人がこれだけオリジナルでワイルドな音を出せるでしょうか?
日本を代表するロックドラマーの一人だと思います。
5. サニーデイ・サービス「虹の午後に」
- ドラム : 丸山晴茂
残念ながら丸山さんはもうなくなってしまいました。
早すぎるとおもいます。
日本を代表するドラマーとして評価する記事とかを見たことはないんですけれども僕は丸山さんのドラミング大好きなんです。
サニーデイ・サービスというバンドって、彼らにしか出せないグルーヴや空気感を出せるという意味ではものすごくバンドらしいバンドだと思ってるんです(たまに全部曽我部さんが演奏したり外部のミュージシャンの演奏もあったりしますが)。
そういう意味では丸山さんが若くして亡くなったのは非常に残念でしたね。
さて、今回紹介したい「虹の午後に」はそんなサニーデイのバンドとしての魅力が存分に堪能できるセルフタイトルアルバム『サニーデイ・サービス』からの一曲。
ドタバタしたドラミングが60年代後半のロックドラム見たいなワイルドなんだけど歌心のあるプレイで、バンドとしてのツボを心得てるなと思います。
6. 大滝詠一「ロックン・ロール・マーチ」
- ドラマー : 林 立夫
井上陽水『氷の世界』、荒井由実『ひこうき雲』、大瀧詠一『A LONG VACATION』。
日本のロック史に残る名盤の数々に参加されてきたドラマーが林立夫 (はやし たつお) さんです。
PARACHUTEというバンドの一員としても活躍してきました。
正に日本のポップスを長い間支えてきたドラマーと言っても過言ではないとおもいます。
その長いキャリアと多くの名演の中から一曲を選ぶのは至難の技ですが、今回紹介したいのは大滝詠一の名盤『NIAGARA MOON』の一曲。
大滝さんのアルバムといえば前述した『A LONG VACATION』が一番知名度もセールスも上なんですけど、ドラムという観点からすると断然おすすめなのはこの『NIAGARA MOON』ですね。
この「ロックンロール・マーチ」なんかかっこいいドラムのソロから始まるんで、イントロで一発インパクト出したいというドラマーは参考にしてみては。
7. くるり「ロックンロール」
- ドラマー : クリフ・アーモンド
初代ドラマー森信行さんが脱退してから後任で入ったのがクリフ・アーモンド。
その直後に発表された『アンテナ』はとにかくクリフのドラミングが素晴らしい一枚ですので、ドラマーはマストだと思います。
今回はその『アンテナ』の中から「ロックンロール」をセレクト。
いきなり、クリフさんのドラムのフィルインから始まるんですが、パワフルでタイトで素晴らしいですよね。
歌詞にもあるようにゆったりとしたテンポで刻まれる確かなビートが心地よい一曲です。
アメリカ出身の彼には長い日本での生活や言葉の壁がきつかったのか、残念ながら彼は『アンテナ』一作で脱退してしまいますが、ファンの間ではこのドラミングは記憶に残り続けており、脱退を惜しむ声はいまでもSNSなどで散見されますね。
まとめ
村上ポンタさんとかYoshikiさんとか、この人の曲がないじゃないか!という声は沢山あるかとおもいますが、筆者が熱をこめて語れるという観点で選んでみました。
結構色々なタイプのドラマーが集まったと思ってます。
ドラムって全く同じフレーズを叩いても全く同じに響かず、叩く人によって全然違う音が出る非常に奥の深い楽器ですよね。
さて、冒頭でも言ったとおりドラムがカッコいい曲洋楽編も特集しましたので、気になる方はチェックしてみてください。